BROMPTON


ブロンプトン

私の旅の友であるブロンプトンです。英国製のフォールディングバイク(折りたたみ自転車)です。


 折りたたんだ状態です。中型の旅 行鞄くらいのサイズにまとまりま す。




軽自動車のトランクにも難なく収まります。

 
私のブロンプトンはオプションカラーの「RAW LACQUER」です。マットな質感のスチールフレームに溶接部の真鍮ロウがアクセントになっています。
 



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 一言で言うと「ポタリング」「輪行」に最適化した自転車です。


 まず第一に、折りたたみサイズが非常に小さい。長さだけでなく横幅も小さいので、持ち上げるときに力を入れやすくなっています。
 さらに畳んだ状態で3個のキャスターを使い、ハンドルを持って転がして動かすことも出来ます(下図参照)。
 折りたたみ動作も非常に簡単です。買ったお店で説明を受ければ、誰でも20秒以内で折り畳みができるようになります。

 これが何を意味するかというと・・・駅前まではブロンプトンで乗り付け、そこで自転車を停めて折りたたみ。駅構内はコロコロ転がして改札まで
 楽々持ち運び(改札をくぐる時はカバーを被せましょう)。こんな芸当が出来るのです。折りたたみサイズが小さいのは「bd−1」も同じですが、
 あちらにはこうした工夫はありません。重量も11キロと、複雑な折りたたみ機構を備える割には軽量なので、女性でも扱えるはずです。



 
 で、走りのほうはというと・・・悪くない。悪くないどころか実にいい。最初は小径車独特のフラツキに戸惑いますが、3日で慣れます。
 16インチとタイヤが小径なので路面の凹凸を拾いがちですが、リアのエラストマーサスペンションとスチールフレーム、
 それとM字型ハンドルが衝撃をうまくいなしてくれるので、あまり気になりません。直進安定性もホイールベースが長めなので、良好です。


 荷物を載せる際は専用のフロントバッグを用いると便利です。専用のアタッチメントを介してヘッドチューブに直接取り付けるので、
 ハンドリングへの悪影響も少なく、重心も低くすることが出来ます。容量も1泊旅行くらいなら十分まかなえますよ。


 
 良い点ばかり述べてきたので欠点の方も・・・まず、ロードバイクほどにはスピードは出ません。もちろんママチャリよりはずっと速いですが、
 スピードを出すための自転車ではありません。フレーム剛性も折りたたみ機構のためか、高いとは言えません。
 だから高低差のあるコースを長時間に渡って走る、という使い方には不向きです。あくまで「自転車散歩」のためのバイクなのです。
 パンク修理が難しいことも欠点の一つです。スポーツ自転車はパンクした場合、クイックレリーズをひねりホイールをはずしてチューブを交換します。
 しかしブロンプトンにはクイックはついていません。パンクした場合、ママチャリ式に部分的にタイヤビードを外してチューブを出し、パッチを貼ることになります。


 しかし、スチール独特の「しなり」「ばね感」を感じながらカントリーロードを流していると、とても幸せな気分になります。そして、よくもまあ
 外観が日本の風景にぴたりとマッチすること(英国製なのに)!ここまで風景に溶け込む自転車は、あとはツーリング車くらいではないでしょうか?


ブロンプトンを購入検討中の方へ


 ブロンプトンを買うならば、ハンドル・色はお好みと体格で選べます。色は3色の標準色のほかに、15色のオプションカラーがあります。
 ハンドルバーはスポーティ−な乗り味を求める方、背の低い女性にはストレートハンドルをお勧めします。私の体格(176cm)では
 Mハンドルでちょうどいいポジションが取れます。マルチポジションバーは・・・個人的にはブロンプトンのコンセプトにふさわしくない気がします。
 身長180cm以上の方はオプションのロング(もしくはテレスコピック)シートピラーをつけた方がいいかもしれません。


 さて、変速機ですがブロンプトンの変速機はかなりワイドレシオなので、6速がお勧めです。社外品の5速ハブを組むつもりなら、
 2速を買われてもいいと思いますが。

 
  最後に大事なことをひとつ。ブロンプトンは通販では買わないように。ブロンプトンはリアハブなどに(シマノコンポで組まれた)通常の自転車とは
 まったく異なる部品を用いています。そのため故障した際に、その辺の自転車屋さんでは修理を断られる確率が高いでしょう。どうしても近所に
 ブロンプトン販売店がない場合は、せめて買う時だけは販売店を訪れて折り畳み方などの指導を受け、その後の整備は宅配便を使うなどしましょう。


ブロンプトンなどを輪行する際の注意点

・ブロンプトンなどキャスター付で転がせる車種の場合でも、改札をくぐる前にはカバーをかけましょう。

・フォールディングバイクは走行状態から袋詰めまであっという間ですが、普通のスポーツバイクはそうはいきません。時間には余裕を持って行動しましょう。

・ローカル線は本数が少なく数時間に一本とか、ひどい場合一日3本しか列車がないこともあります。貴重な一本を逃して家に帰れない、なんて事にならないように。

・列車内の自転車の置き場所はデッキ、展望スペース、最後部座席の後ろ(新幹線・特急の場合)、ワンマン列車の場合は車 掌室の扉の前に置きましょう。とにかく列車内の「人の流れ」を察知して、
その人が来ないところに置くのがコツです。どこに置けばよいかどうしてもわからな い場合は、乗務員に聞きましょう。

・自転車を置いた際は車掌・客室乗務員に一声かけましょう。

・高速バスに乗せる際は、床下のトランクを使わせてもらいましょう。




 EMPEROR


このたび、我がフリートに2番艦が加わりました。700cタイヤのツーリングバイク(ランドナー)、エンペラー・ツーリングコンダクターです。


コストを抑えるためにパーツはサードパーティーのものが多用されていますが、ランドナーの『顔』であるマッドガードは本所工研の分割式が奢られています。


ランドナーのもう一つの顔であるフロントバッグはオーストリッチ製をチョイスしました。フロントキャリアは装着せず、フックキャリアを用いてハンドルに固定します。ライトはハブ軸に装着します。


クランクはアンデルです。ペダルはシマノ PD-A530に、リアディレーラーはシマノ アリビオに交換しています。


トップチューブとシートチューブにロゴが入ります。サドルバッグもオーストリッチで揃えました。携帯ポンプはTOPEAKのロードモーフです。



変速はWレバーです。ステムの上にアトラスのGPSナビゲーションを、バーエンドにバイケンロールのバックミラーを装着しています。



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乗り始めてまず、乗り心地の硬さに驚かされました。アルミのような嫌な硬さはないものの、まるでロードバイクのようなスパルタンな乗り味だと感じました。
タイヤの空気圧は4bar、サドルは『革風』プラスチックサドルであったにも関わらず、です。
ところがフロントバッグとサドルバッグに荷物を満載して乗ってみると、乗り心地は激変。突き上げの硬さは消えうせ、ちょうどいい塩梅になりました。
ツーリングバイクだけに『荷物を載せた状態』を基本に設計してあるのだと気づきました。

この良好な乗り心地のおかげで、丸一日乗っても体のどこかが痛くなるということはありませんでした。
登りでは荷物を満載した状態ではやはり相当重いですが、28×30の最小ギアが登坂を助けてくれます。




大型サドルバッグを装着し、荷物を満載した状態


変速はwレバーです。面倒くさいです。何度もブレーキレバーを横に倒そうとしました。しかし、頻繁に変速することを諦めてからは、さほど面倒だとは感じなくなりました。
これが『慣れ』というものでしょうか?
トゥークリップは最初から諦めました。さすがに効率と安全性の面でSPDにはかなわないと判断しました。
ブレーキはレバーにダイアコンペ、キャリパーにシマノが奢られていますが、現代の水準からすると力不足です。ロックせんばかりに強く握る必要があります。

やはり10万円と言う低価格の範囲でクラシックな外観を実現するため、妥協している部分は数多く見られます。
しかも現在の技術を以って造られたロードバイクには、どうしても走りの面で見劣りします。
しかし、道端に彼岸花の咲いた稲穂の揺れる山里を、この自転車で巡っていると『よくぞ日本人に生まれけり』という気分になります。
こうした風景に似合うのは、やはり昔ながらのツーリング車を置いてほかにないのです。

仮に10万円の自転車に使える予算があったとしても、これを買うような人はよほどの『物好き』でしょう。そんな物好きの人に一言言っておきます。
『カッコイイし、第一最高に楽しいよ!重いけど。』


 
 エンペラー購入検討中の方へ

エンペラーにはツーリングコンダクターと姉妹機のツーリングマスターがありますが、どちらにも共通する欠点があります。『サイズ展開が少ない』ことです。
マスターは3サイズ、コンダクターに至っては2サイズしかありません。私は身長176cm、股下79cmなのですが、ギリギリでコンダクターの540サイズがフィットしました。
180cm以上の人が乗るのはまず不可能でしょう。小さいサイズのほうはマスターに490サイズが用意されているんですが。

コンダクターの場合、フロントバッグとサドルバッグ装着でドンピシャな乗り心地になりました。
しかし、コンダクターに4サイドを着けてキャンピング仕様にすると、剛性不足を感じるかもしれません。
マスターは若干重めに作られているので(マスター13.0kg、コンダクター12.2kg)、キャンピング仕様にしたい方はマスターのほうがよろしいかと思います。

コンダクターは700Cタイヤなのでタイヤは自由に選べますし、ホイールのグレードアップも容易です。650Aのマスターはその点で制限があります。

あとは気に入った色を選ばれるとよろしいでしょう。




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